せいざん画廊

「せいざん画廊」、青木せいざん、 古川博久 の作品を紹介します。
       所在地 鹿児島県姶良市加治木町                  △問い合わせ メールアドレス f.hiro@leo.bbiq.jp

2011年7月30日土曜日

     「画家 宮滝恒雄」

     08年自由美術展 宮滝恒雄 「存在」
 
                        油彩   160号

 宮滝先生の絵画制作は学生時代から日本美術会および自由美術展
 を舞台に2009年亡くなるまで50年続けられました。

 先生は日本の「意匠法概論」を執筆された特許法の専門家でしたが
 人生を賭けて取り組まれた対象はその範疇に留まっていませんでした。
 それらは趣味の範囲ではなく、それぞれが専門的でした。
 絵画や陶芸は特に・・・
 
 先生の絵画のテーマの多くは「存在」でした。
 今に思えば、なぜこのテーマに拘ったのか聞かなかったことが悔やまれます。
 神奈川の山北で窯を焚きながら聞かせてもらった話で
 「・・・少年時代、死に至る病に掛かり、入院している夜中
 隣に寝ている闘病仲間が死んで、連絡しても放っておかれ
 朝まで亡骸と隣り合わせでした・・・
 私は多感な青春時代にそんな経験をしていました。
 この世に神仏があるののだろうかと、
 大学を卒業し再び神学部に学士入学して宗教を学びました・・・・」
 こんな話をされていた宮滝先生の
 絵や陶芸に向かう姿勢のどこかに少年時代に死と向かい合った体験の影響が
 あるのではないかと感じ取ろうとしました。
 答えは憶測の域で、そのうち質問してみようと・・、そう思っていました。
 でも、その機会は永遠に失いました。

 抽象画は、観る人が感じたまま受け止めればいいと、よくいわれます。
 しかし、それでは理解できないと感じられる人は多いのでは・・
 感じたままでも充分なのですが・・。
  NHKの日曜美術館をみていると、抽象作家の場合
 絵画にしても彫刻にしても、作家の制作意図を知って
 初めて、なるほどそうだったのか・・と思うことは多いです。
 ・・・・・・。
 先生は私に、「作品は今、評価される事を目標にするのでなく
50年100年先に、どう評価されるか見据えて制作しなさい。」と、よく言いました。

2002年、宮滝先生は 
自由美術協会史を編纂され、巻末に文章を寄せられています。
ここに、先生の絵に対する考え、姿勢が見えます。
それは取りも直さず、先生の生きる姿勢そのものに思えます。

「・・・・・・・・・
かつて先人がいだいたこだわり、それゆえに生み出した証言としての作品、
これらが問い掛けてくるものを感知するところから、
我々はこの自由美術協会を引き受けていかなければならない。
 ※ 2002年「自由美術協会史」 文責 宮滝恒雄、福田篤」

「・・・人間存在のあらゆる分野にわたって、人間存在を否定する条件が浸透し、蔓延している。そういう状況の中で制作するということを、どう意識するのか。あるいはしないのか。・・・」
自分には厳しく妥協を許さない人でしたが他人には思い遣りが深くやさいいでした。
宮滝先生の絵の題に「存在」「状況」が多く在るのは、
この文章にある言葉と一致する気がしますが、
今となっては推測でしかありません。聞いておけばよかった・と、先生の絵を観る度に思います。
2009年秋、せいざん画廊のオープンは宮滝先生と私の2人展を二人で計画していましたが
果たせませんでした。


                           2011年8月        せいざん画廊   古川博久
   ※宮滝先生の絵画へリンク

2011年6月24日金曜日

ミシガン HABATATギャラリー

                 HABATAT GALLERIES  MICHIGAN USA

 BONES    霧島アートの森   

          鹿児島 県立 彫刻美術館

                    BONES    高さ 5m 重量2t                
  ガラス部分はアメリカ                   
 頭の鉄部分は鹿児島で制作。 

                    奥伝三郎・古川博久。奥君の父上(2000年搬入の日)

                     霧島アートの森 収蔵作品

ベルギーの教会 BONES と COCOONS



SteveTobin Cocoons
  http://endicottstudio.typepad.com/endicott_redux/2007/06/steve-tobin-is-.html
                    ガラスと鉄    高さ1.8m




2011年6月21日火曜日

            1990年の頃、SteveTobinはペンシルベニア,クパーズバーグに
           1850年に建てられた古い農家を買取り、この納屋をアトリエとして 
           奥伝三郎と制作を始めました。
            SteveTobinと奥伝三郎の制作での展開は彼らのリンク先でごらんください。


           奥とSteveの出会いは川崎の東京ガラス工芸研究所でした。
           アメリカから講師で来日していたSteve、かたや生徒の奥でした。
           奥の秘めた才能に気づき惚れ込んだSteveは奥をアメリカへ誘いました。
           
           奥が2年間のガラス工芸研究所で制作したのは卒業制作の魚の骨一つでした。
           芸大受験に失敗、美術の道を断念していた奥は当時アメリカの大学にいた古川
           の誘いでガラスの勉強を始めたのでしたが、35歳で出会ったガラスという素材に
           水を得た魚みたいに息を吹き返したのでした。
           作品は3メートルの高さの突っ立った魚の骨で、ポンコツのハコバンを買って
           東京から鹿児島へ持ち帰りました。
            「2年も、いったい何を勉強していたんだ!」という批判は、
BONESに出会っで得意げな奥には馬耳東風、馬の耳に念仏でした。
            その作品に驚き賞賛したのは古川博久と、他、ほんの数人だけでした。
           ガラスは工芸だ、彫刻ではない。とか、壊れるもの、朽ち果てていく物に
           評価とか対価の対象にはならない。等などと、日本では評価され難いと、
           作品はニューヨークの画廊へ・・。
           その作品は3ヶ月後ニューヨークタイムスが写真掲載で紹介。
            「・・・・ドラマチック・・」という言葉で表現されていました。
           ガラスだから工芸と分類されがちなものを、これはもう美術だと
           そう受けえとめてもらえたと・・、
           奥と古川は二人だけで祝杯・・。
           やがてその作品はスイスのローザンヌの美術館に買い上げられました。
           そして、SteveTobinの元へ、日本を離れました、。
           (これらの経緯は古川博久陶芸ブログのデサイド(経済雑誌)
             音羽日記「海を渡る芸術家たち」で紹介されています。)


           Steveの元へ渡米した奥は、アメリカのガラス工業会のフェローシップを
           異例の2回も受けました。
            ・・・
            しかし、奥は2000年に突然癌で倒れました。
           
           胃癌で末期、転移も認められ・・・
           生存率は20%と宣告を受けました。
         
           つづきます・・
          


             SteveTobinと奥伝三郎が創作活動を始めた
             ペンシルベニアの工房(1850年代の農家の納屋)

2011年6月15日水曜日

BONES

「BONES」   Densaburo Oku


              販売中     $ 7000  せいざん画廊(鹿児島 加治木)


   ※全ての画像はクリックで拡大されます。

BONES   Densaburo Oku

BONES

      $20000・$20000(せいざん画廊)

BONES

「BONES」

    ガラス・鉄

             販売中 $6000(us$) せいざん画廊(鹿児島 加治木)

クリステーズのDensaburoOku作品

steveTobin  ガラスのトルソー


              
                  「Torsos」と「Doors]         ガラスのソリッド 

              人体から型をとりキャスティングの技法で制作しましたが
             重量は100キロ近くにもなり、これだけのカラスの塊を叙冷(ゆっくり冷ます。
             1000度から常温まで)するのに電気炉で数週間掛かり、設備や光熱費の
             コスト等考えると、日本でこれだけの作品が作れるのは ・・あるでしょうか・・・
             
              石、大理石、木、ブロンズ等には無い魅力があります。

ガラスのトルソー SteveTobin

トルソー SteveTobin

              ガラスのトルソー  SteveTobin( 納屋の中 ) 

林の中にたたずむ「骨BONES」

2011年6月13日月曜日

SteveTobin  「FOLL ]



                  ニューヨークの近代工芸館で展示 
                               ガラス作品 


                      自宅納屋  工房展示

SteveTobin

              SteveTobin      ブロンズ

                                    (古川所蔵)
                 Steve Tobin     ブロンズ
                                    (古川所蔵)

コクーン 納屋の中

コクーン



SteveTobin  ガラス・鉄(古川所蔵)



Steve Tobin

SteveTobin の作るやきもの。      
      「Earth」
                            (古川所蔵)

制作風景 動画



STEVE TOBIN

スティブ・トービン


  ※彼はいわゆる陶芸家ではありません。トービンにとって陶芸は表現したいテーマの必要とする手段   です。かれはガラス、鉄、ブロンズ、絵画・・幅広く様々な取り組みをやっています。
   それは現在も拡大中です。




  火薬を使って爆発させて制作するやきもの
                       (古川所蔵)



下記アドレスは制作風景
http://www.youtube.com/watch?v=1m_sHGFf4o8

                   Steve Tobin

鹿児島文化ジャーナル記事

青木せいざんの急須   

「焼き締め急須」  青木せいざん作




「焼き締め急須」     青木せいざん作


せいざん画廊

       加治木 せいざん画廊